【理美容師のキャリアを考える】理美容師は独立するべき?生涯雇用されるべき?

こんにちは。株式会社ペピーズ代表の池野です。今回は大きなテーマです。

今回のテーマ

理容師美容師として働いてきて独立するべきなのか?終身雇用してくれるなら会社に残った方がいいんじゃないか?

 

先に答えを出します。

独立と生涯雇用は同じものです。

何を言っているの?わけわかんない!と思ったあなたは最後まで読んでくださいね。それでは物語はじまりはじまり。


理美容師である山田は現在28歳、今の理美容室で働いて8年になる。そろそろ将来のことが気になりだした。結婚したからだ。

山田の指名売上は70万円、給与は額面で27万、手取りだと24万ぐらいになってしまう。妻も働いているから生活は安定している。そして、そろそろ子供もほしい、子供が生まれたら自分だけの給料じゃ厳しいな、なんて思っていたら子供ができた妻は社会保険に入ってなかったから産休手当も育休手当もない。

手取り24万だけで家族三人生活しなくちゃいけない。

とはいっても元々二人で50万以上稼いでいたから今の住まいの家賃は12万円、自分の給料だけじゃ半分が家賃で消えてしまう。会社に子供ができたから給料を上げて欲しいと相談したが、田中社長の答えは期待とは違うものだった。

田中社長は冷たく言ってきた。
「結婚して子供できたから給料上げてほしいと言われてもな~。それなら独身だから給料下げていい?って言われたら納得する?」

8年間も真面目に勤めてきたのにそんな見捨てるような言葉を言われるなんて、山田はショックを受けた。しかしショックと一緒に一つ何かがはじけた感じで気づくこともあった。

そうか別に一つのところにずっと働かなくたっていいんだ。もっと給料くれるところがあるはず、そう思った山田はすぐさま今の会社を辞めて新しい所へ転職した。

転職先はカット料金こそ安いが28歳の自分に給料を32万くれる、驚いたことに一緒に働いている24歳の子も32万の給料をもらっている、なんて太っ腹な会社なんだ。

そしておよそ7年が経った。

昔働いていた会社の二年後輩の鈴木と飲むことになった。

鈴木は懐かしい様子で言った。
「山田さん辞めちゃったときはショックだったな~」

山田は苦笑いをしながら答えた。
「そんなこというなよ。俺は俺で大変だったんだから。それよりも鈴木も結婚して子供二人だって聞いたよ生活大丈夫かよ前の会社のままだろお前。今俺がいるところ紹介してやろうか?」。

鈴木はちょっと眉をひそめながら
「まじっすか?いやそれはちょっと大丈夫かな(汗)」。
「なんだよ感じ悪いな」。
「先輩、先輩のこと好きだからこそ言いますよ将来のこと考えてます?」。

山田は絶句した。何言ってんだ将来のことを考えたからこそ俺は今のところに移ったんだ。でも確かに給料は入った時のままの32万のまま、最近は同じような仕事の繰り返しに嫌気もきてて同僚の4つ下の後輩は、自分のことを陰で給料泥棒とか言っていると聞いたこともある。

でも前の会社にいる鈴木には言われたくない。理美容師なんてこんなもんだろ。

鈴木は真剣な顔で続けた。
「今なら田中社長が山田さんのこと気にかけてくれてます、ちょっと会ってみませんか?」。

最後は何も聞かずに飛び出して辞めたのに今更会いになんかいけないとその場は断った。その場は・・・。

数日後、山田は前の勤め先の後輩である鈴木と田中社長の三人で昔話を楽しんでいた。生活があったから離れただけで別に田中社長が嫌いかって言うとそんなことなくて、ただ嫌いになろうとしていたのかも知れない、嫌いにならないと辞めた自分が間違っていると認めるような気がしていた。

話は2つ下の後輩鈴木の話になった。鈴木は現在33歳。昨年に独立をしているそうだ。

貯金もなかったはずの鈴木がすでに独立してる?結婚もしててどうやって?さてはフランチャイズとかで高いロイヤリティーでも取られてるんだろう、もしくは親にお金だしてもらったか?なんて山田は最初思ったが話を聞いているうちに驚きを隠せなくなった。

山田が辞めた7年前、鈴木は26歳。その翌年に会社は規模を拡大し新店舗の店長を立候補で募るようになっていた。その時、鈴木は立候補し3年かかったが新店舗を見事な繁盛店に押し上げることに成功した。さらに店長手当と歩合給与の上がった分を生活レベルを上げずに、そのまま貯金して開店資金を貯めていたらしい。

田中社長は鈴木の会社に残した功績を高く買っていて、鈴木が立ち上げた繁盛店の近くに鈴木のお店をだすことを容認していて、しかも既存のお客さんは全て連れてって良い、仕入れなどの材料費も共同購入で安く買って、独立の際のアドバイスから物件の下見まですべて一緒にやってくれたそうだ。

そればかりかスタッフが急に怪我をした時は人まで手伝いに出してくれた。

鈴木は感謝を田中社長に伝えている、それに対して田中社長は
「鈴木は満足しないでもっと大きくなって、そして俺もいつかは歳を重ねて通用しなくなるから、その時は鈴木お前がうちの会社を買い取ってくれよ、うちの会社の価値を一番わかっているのは鈴木なんだから。まぁ、鈴木のお店がうまくいかなかったらうちの会社で買い取ろうと思ってたけどね(笑)」

山田はこの二人の関係性を見て、ただただ、うらやましくてしょうがなかった。

そして、話は山田の将来の話になっていった。今のままではいけない、というのは自分が一番わかっている。今からでもやりなおせるのか?、その質問に田中社長は気持ちよく答えてくれた。

いくつかの条件をクリアできれば40歳までに独立できる、独立しなかったとしても今よりは先は明るくなる。

条件その一、5年間、他の会社で安めの仕事をしていたクセを取り去る期間。

条件その二、家族に相談し将来設計を含めて話し合ってから決めること。

条件その三、現在より収入が上がったら生活レベルを上げずに貯金すること。

5年後。山田は田中社長の会社に残っていた。独立はせずに今は数店舗のマネージメントをしている給料は40万だ。さらに田中社長の勧めによって新規出店に際は開店資金の半分を自分も出資して利益を半分受け取っている。

もちろん自分が管轄している店舗だからしっかり利益を出すように努力している。出資に対しての毎月の手当は一店舗10万ぐらいだが、まだ数店舗増やせそう。こんなにしてもらって良いのだろうか?って田中社長に聞くと田中社長はいつも同じことを言う。

「いいんだよそれだけもらっても、だってこれで会社が倒産したら、社長である俺と同じように従業員であり投資家でもある山田も困るだろ?だからこそ必死になるだろ?一緒に必死になる仲間なんだからそりぁ多くもらって当然だよ」。

そんな時に28歳のスタッフが今後どうしようかという相談があるそうだ。28歳のスタッフに山田は答えた。

「リスクを取るべきかリスクを取らないようにした方がいいか考えてるでしょ?雇用されて働いていてもリスクはあるよお金じゃなくて時間を投資している、生涯雇用はリスクがないんじゃない生涯雇用にもリスクはある気づきにくいだけ。

リスクのある独立もリスクの少ない独立もリスクの少ない生涯雇用もリスクの高い生涯雇用もある。つまりね、独立も生涯雇用も一緒なんだよ」


今回は一つのケースで紹介しましたが、独立も生涯雇用も多くの人が関係していて沢山の掛け算の上で結果が伴ってきます。

物語の中の会社の業績が傾いていたら同じことをしてくれたかはわかりません。大切な事は

周囲の人が自分のことを考えてくれているか?
自分は相手のことを考えているか?

その先にリスクを分け合うことによる挑戦しやすい未来等があると思います。

悩んでいる人はまずは周囲の人や同業の成功者に相談してみてください。注意点は自分勝手にならずに相手のことも考えて相談すると良い方向に向かうと思います。

ありがとうございました。